Go言語マスター 〜関数や変数の基本〜
はじめに
Goの関数や変数について解説します。
imports
前回の解説で使用したimportではimport
を複数行書きました。
import "fmt"
import "math"
これは次のように複数をまとめてimportできます。
import (
"fmt"
"math"
)
Exported names
全体のソースコードは次の様で実際に実行してみましょう。
package main
import (
"fmt"
"math"
)
func main() {
fmt.Println(math.pi)
}
実際に実行してみるとエラーになります。「undefined: math.pi」と表示されます。
Goでは外部に公開したい関数や変数の名前は大文字から始めることで、他のパッケージから呼び出すことができるようになっています。
今回は、piが大文字でないためエラー発生しました。次のように修正すると実行できます。
package main
import (
"fmt"
"math"
)
func main() {
fmt.Println(math.Pi)
}
ちなみに同じパッケージ上であれば小文字から始まる関数や変数にもアクセスできます。実際にコードを書いて確認してみます。
hoge.goというファイルを作成します。hoge.goファイル内に次のように記述します。
package main
const hoge = "hogehoge"
main.goファイル内に次の様に記述します。
package main
import "fmt"
func main() {
fmt.Println(hoge)
}
main.goファイルを実行してみます。実行をすると「hogehoge」と表示されます。
Functions
関数の記述方法についてです。
package main
import "fmt"
func add(x int, y int) int {
return x + y
}
func main() {
fmt.Println(add(42, 13))
}
このadd関数はint型の2つの引数を取ります。また関数名の後に戻り値の型を記述します。
Muliple results
関数で2つ以上の戻り値を返す方法です。
package main
import "fmt"
func swap(x, y string) (string, string) {
return y, x
}
func main() {
a, b := swap("hello", "world")
fmt.Println(a, b)
}
関数名の後ろに戻り値の数と同じ数の型を記述することで、複数の戻り値を返すことができます。
Named return values
戻り値の変数に名前をつける方法についてです。
package main
import "fmt"
func split(sum int) (x, y int) {
x = sum * 4 / 9
y = sum - x
return
}
func main() {
fmt.Println(split(17))
}
split関数のように関数名の後に変数を書き込むことによって、関数内で宣言することなく変数を記述できます。
返り値の変数と型が最初に指定されているため、returnのみで終了できます。
ただし記述方法は長い関数の中で使用してしまうとコードの可読性が損なわれるため、短い関数の中でのみ使用すると良いでしょう。
Variables
変数についてです。
package main
import "fmt"
var c, python, java bool
func main() {
var i int
fmt.Println(i, c, python, java)
}
変数はvar 変数名
、変数名、型
のように記述します。
Variables with initializers
変数の初期化方法についてです。
package main
import "fmt"
var i, j int = 1, 2
func main() {
var c, python, java = true, false, "no!"
fmt.Println(i, j, c, python, java)
}
変数の初期化はvar 変数名, 変数名 型 = 値, 値
のように記述します。
Short variable declarations
変数の暗黙的宣言の方法についてです。
package main
import "fmt"
func main() {
var i, j int = 1, 2
k := 3
c, python, java := true, false, "no!"
fmt.Println(i, j, k, c, python, java)
}
関数の中では、varの代わりに:=
を使用できます。k := 3
をvarで書き換えるとvar k int = 3
となります。
varと比べると記述量が少なくなるため、こちらの方がよく使われます。
Basic types
Go言語の変数の型は次の様なものがあります。
bool
string
int
int8
int16
int32
int64
int数値はbit数値を示しています。uint
uint8
uint16
uint32
uint64
uintptr
// uint数値はbit数値を示しています。byte
// uint8の別名rune
// int32の別名float32 float64
complex64 complex128
Type conversions
変数の型を変換する方法についてです。
package main
import (
"fmt"
)
func main() {
var x float64 = 3.1
fmt.Println(int(x))
}
float64型をint型に変換するにはint(変数)とできます。他の型も同様に変更できます。
Constants
定数に扱いについてです。
package main
import "fmt"
const Pi = 3.14
func main() {
const World = "世界"
fmt.Println("Hello", World)
fmt.Println("Happy", Pi, "Day")
const Truth = true
fmt.Println("Go rules?", Truth)
}
const 変数名 = 値
とすることで定数は宣言できます。定数は、文字、文字列、boolean、数値で使えます。
Numeric Constants
数値の定数についてです。
package main
import "fmt"
const (
// Create a huge number by shifting a 1 bit left 100 places.
// In other words, the binary number that is 1 followed by 100 zeroes.
Big = 1 << 100
// Shift it right again 99 places, so we end up with 1<<1, or 2.
Small = Big >> 99
)
func needInt(x int) int { return x * 10 + 1 }
func needFloat(x float64) float64 {
return x * 0.1
}
func main() {
fmt.Println(needInt(Small))
fmt.Println(needFloat(Small))
fmt.Println(needFloat(Big))
}
needIntは引数をint、needFloatは引数をfloatとしています。実行時に定数がint型やfloat型へ変換されています。
まとめ
今回は、変数と関数の基礎文法などを学習しました。次回は、for文について説明をします。